2019年7月26日

清酒 萩の鶴 本醸造 仕込み米不明65% 酵母不明 2007BY(H19BY)

清酒 萩の鶴 本醸造 仕込み米不明65%  酵母不明
 2007BY(H19BY)/萩野酒造株式会社
なんと前回の秋鹿より一年年上の12年熟成酒
日本酒度 酸度 アミノ酸度 ALL?


栗原に通っていたころ
「このお酒ダメになってるかもしれないけど、、、」
と言われつつありがたく頂たいたもの。

栗原の某所で常温で5年、その後、我が家で10-15度前後で2年。さらに0℃前後で1年息を吹き込み、その後、再度常温(冷暗所)に戻した、よみがえりの庶民のお酒を
久しぶりに飲みなおし

抜栓後6年、その間少しずつ、変化をみてきた
今日はまたもやその意外なる変貌をおきかせしたい


うまくて
ついうっかり、気づけば軽く2合のんでしまった
いやいや
あと半分
こういうお酒を10年以上大事に大事に寝かせるバカも
そうそういないでしょう

一度イカレタお酒を生き返らせる方法がひとつあります
ただ寝かせるだけではダメにダメ押し~

大事なのは、一度息を吹き帰らせること
そのために、温度管理の変更を試飲しながら調整します
抜栓の時期なんて関係ないんですよ(きっと、疑う人がほとんどでしょう)
大事なのは抜栓後の管理

そして、最初に直感で感じた”常温向き”のために
最後は温度変化の極力少ない場所(仏間=酒蔵というたわけもの)でしっかりとねかせて様子を見る

7年前にイカレテいたお酒;ボケボケでキレも辛みも旨味も良い酸味もない
それがここまでよみがえり、旨くなるんです

あぁなんていい熟成香、、、、、
ここまで戻るとは思ってなかった
酸味と辛みがよいバランスに落ち着き
まだ伸びしろを感じる

熟成に伴うトーストのような香ばしさがたつのに
まろやかさ、やさしさがあるんだね
これこそ、萩の鶴の魂だと僕は勝手に思う

味わいは辛み、甘み、旨味、三位一体となって、
不自由で酒を飲んではいけない
僕の体を癒し、幸せで溢れさせてくれる
とても幸せなひと時だ

どうしても戻せないのは飛んでしまったアルコール度数だけかな

それでも、ここまで戻ってくれば、常温やぬる燗だけでなくて
人肌前後くらいまでお燗をつけても十分に旨いだろう(後日の楽しみ)
決して冷で飲むものじゃない(絶対にダメ)

萩の鶴若手杜氏の
佐藤曜平君
とはいえ、経験年数でいけばすでに結構ベテランかもね
彼にはなんどかあってるけど、
彼は僕のこと覚えてないだろうなぁ~
とある大型案件でお役人様と交渉にも行ったんだけどなぁ(丁重にお断りされちゃいましたけど)
、、、
まぁ、ただの酒好きが高じての熟成酒仙人になってしまっただけの、のん兵衛ですからね
しかたなし!
曜平くんも、最初は大分苦労したり、どこかブレたりを感じたけども
きっと、今は落ち着いた造りに安定してきているんだろうな
最近の若い酒を飲んでないのでコメントできない


 なにはともあれ、栗原を代表する酒蔵の一つ
であることは間違いなし
彼のやさしさあふれるお酒を愛してくれる人が
一人でも増えることを祈ってます

栗原市そのものも応援してますよ
なんたって

栗駒山麓ジオサポーターやってますんで







2019年7月22日

秋鹿 山廃純米にごり生酒 霙もよう 2008BY-200901瓶詰め 雄町(全量自営田)精米歩合7割 7号酵母

秋鹿/霙もよう雄町2008BY
秋鹿 山廃純米にごり生酒 霙もよう 
2008BY(H20BY)-200901瓶詰め

雄町(全量自営田)100% 精米歩合7割 7号酵母 
日本酒度+12 酸度2.1 アミノ酸度1.0
11年熟成酒だ
もちろん、購入は吟の酒きぶねで10年前のこと

冷蔵庫で0℃程度で保存2年、
抜栓後8年、その間少しずつ、変化をみてきた
今日はその意外なる変貌をおきかせしたい





秋鹿/霙もよう/山廃純米
雄町70%/7酵母/2008BY
秋鹿/霙もよう/山廃純米
全量自営田雄町2008BY
秋鹿/霙もよう/山廃純米
にごり生酒/雄町/2008BY
 山田錦の”霙”は長熟の可能性が低いと感じていた
でも市場にほぼ出回らないマイナーな
雄町、70%、7号酵母。
この組み合わせだからこそ
長熟の可能性を見込んでのことだった

昨年までは毎年硬く、味わいに膨らみも伸びもあまり感じなかった、単調さが目立っていた

この2年くらいは常温保存へ切り替えていた

単調な味わいが長いこと続いた


こらえて、こらえて、
今年、いや、今日、
ようやく、待っていた熟成の味わい・香りが
表に顔を出してくれた
決して完璧なわけではない

でも、
なんて、幸せな瞬間だろう

コレを飲ませたい人はたくさんいる
残念ながら残り1.5割程度、上澄みもない
さて、誰に試飲させようか

僕の見越した魂の熟成
秋鹿の魂の造り
奥さんの思いが痛いほど伝わる一本だ
普通じゃない飲み方なのは重々承知、、、

今日はなんでもない薄手で大ぶりの陶磁器、日常使いの猪口

「とろりとこっくりと」

味わい、香り、そして時の流れ、さらには思いのたけ
今ここに解放された熟成を経た酒の声

山廃純米雄町のにごりからたちのぼる
目には見えないふくよかな容姿
雄町ならではの
時を感じさせない力強さ

冷やで味わってはいけない
常温ならではのバランス
あとは燗冷ましだけだ

分析的な味かおりのはなしはやめておこう

これはこれを知りたい人にだけ
ともに飲めた人にだけ伝わるものだ

僕のホームベース
”秋鹿”
それだけは変わらないし
変えようがない
”神亀”の格が違うことは重々わかってる

力強い酸は、秋鹿の命だ

それが、消えたとき、
僕は秋鹿と向き合うことをやめるだろう
そんなことがあってはならない
揺るがない秋鹿の全身全霊
魂だからだ


持病と事故の後遺症で
全身の痛みを耐えながら飲む
僕にとって
至福のひと時

なんども書き残しててきたかもしれない
元から長期熟成向けの造りが主体だった秋鹿は
冷蔵保存もバッチリ合うが
常温保存の秋鹿にはまた別の顔が
立ち振る舞いがある

それを見ずして低温貯蔵のみが正しいという考えは
そろそろ捨て去るべきではないだろうか

十数年~二十年近い熟成の秋鹿、凱神、神亀、、、
もちろんほかにも寝かせてる大好きな蔵は多数
常温もあれば0℃管理も

それぞれが生き生きと
語りかけてくれる
そんな贅沢な時間

麻痺した体の麻痺を和らげてくれる

秋鹿奥さんとまた、いつか語り合いたい
また、蔵にお邪魔したい
と切に願う
僕にはそのチャンスが残されているだろうか



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